京都の洋食屋:プラムクリーク

docterlecter2006-03-16

洋食屋プラムクリーク。ここには思い出がいっぱいある。15年ほど前,プラムクリークは御室の駅の近くの普通の家の一階でやっていた洋食屋である。お店の入り口はホント普通の民家。ドアを開けると靴が一杯並んでいて,どうみても洋食屋には見えなかったが,一歩店を入るとカウンターと畳にテーブルでいただく見事な洋食屋さんだった。当時,仕事をし始めたばかりの頃,この洋食屋さんを職場の人に教えてもらい,よく食べに行った。特に当時は高いお金を払わないと食べれなかった,エスカルゴやカエルの唐揚げが非常にリーズナブルな値段で食べれるお店だったのだ。そして私が初めてエスカルゴとカエルの唐揚げを食べたお店でもあった。また,ビーフカツはそのソースが最高に美味しく,定食で頼むとご飯とおみそ汁,サラダが付いていて若い空腹感を非常に満たしてくれた。結婚する前から二人でこのお店はしばしば行っていたが,結婚してからもよく愛用したお店であった。が,ある日二人でエスカルゴを食べにお店へ行くとお店はたたまれていた。その日は二人で別のお店に夕食を食べに行ったが,たいそう落胆して夕食をとったことを覚えている。「ああ,もうプラムクリークのエスカルゴや舌平目のムニエルは食べれないのか。。。」あとでプラムクリークは信州でペンションを営まれ,そのお店で食事を出されていたとのことを聞いたが,流石にわざわざ信州まで足を伸ばすことはなかった。それから,15年間の時が経ち,先日,たまたま買った「京都地図本」という雑誌を見ていると千本丸太町下がる出世稲荷前に「プラムクリーク」というお店が載っていた。その雑誌を見て二人で「これって,あのプラムクリークちゃうか?」「ちゃうやろ」「えーでも,念のため電話してみよか」とその雑誌に掲載されていた番号へ電話をしてみた。「もしもし,プラムクリークですか?ちょっとお尋ねしますけど,そちらは昔,御室でやってはったプラムクリークさんですか?」すると電話の向こうで懐かしい声で「あーそうですよ,うちきてくれてはったんですかー」との返事。それから電話でしばらく昔の話をいくつかして早速予約して今日行ってきました。あのときは二人だったけど,今は三人。息子に「この店なー,昔よーきたんやで」「へぇー」今日注文したのはもちろん懐かしの「エスカルゴ」「カエルの唐揚げ」「ビーフカツ」,それと「豚肩のロースカツ」に「エビクリームコロッケ」をパンのセットと定食(ご飯,お漬け物,サラダ)でいただきました。エスカルゴは昔のまんまの味でしたし,カエルの唐揚げは当時より大きく,ソースもガーリックバターをベースにしたものでピリッと辛くて美味しかったです。もちろんメインで頼んだそれぞれの料理もいいお味でした。食事が終わってお店のお母さんとしばしお話をしました。店を始めた当時は開店資金が無くて自宅で営業されていたそうです。二階は住居でお子さんがよくどたばたして怒ってましたと笑っておっしゃってました。それから信州へいったけど,昨年に京都へ戻ってきてお店を開くと昔の客が訪れてくれるのが嬉しいとのことでした。今日はあいにく雨でしたけど,本当に懐かしく楽しい夕食でした。最後に息子が「また。来よな」といたく「エスカルゴ」と「カエルの唐揚げ」を気に入った様子でした。

プラムクリーク
京都・千本丸太町下がる 出世稲荷前 定休水曜 075-822-0788

プラムクリークの看板。この看板は京都-信州-京都とずっと同じ看板を掲げているとのこと。

定番の「カエルの唐揚げ」無いときもあるので事前に電話でお願いしておいた方がいいとのこと。写真は二人前。味はほとんど鶏の唐揚げだが,あっさりしている。ガーリックバターをベースにしたソースが美味しい。

もう一つの定番「エスカルゴ」一つ250円だが,むちゃくちゃ美味しい。出来れば車では行かないでワインを一緒にいただきたいものである。

これも御室の店の時からある「ビーフカツ」非常に柔らかくて上品な味わい。ご飯とよく合います。

これは今日初めて注文した「エビクリームコロッケ」なかのクリームは絶品。ちなみにこのお皿は御室の時からずっと使っているものということである。確かに覚えがあります。

今日の献立の中から「豚肩のロースカツ」自家製ケチャップが酸味がきいていて美味しい。定食(200円)にするとご飯とお漬け物,みそ汁が付いてくる。このカツもご飯に合う。

プラムクリークの店内。漆喰の壁でお洒落だ。食事だけでなくお酒を軽く飲むのにもいいお店である。